自己防衛

新聞の人生相談に、会社が合わずに退職した若い方の相談が載っていました。入社後しばらくすると過剰な業務を一人で任され、サービス残業や休日の呼び出しが増えたとのこと。ミスをして会議で叱責され、体調を大きく崩しました。精神科での診断を経て、退職手続きをとったということです。もっと我慢すればよかったのではないかという焦りと後悔で相談していました。心療内科医の先生が、まず一般的な睡眠、運動、食事について助言。その上で、理不尽なことを言われたり、されたりした時に「嫌だ」と声を上げることが必要ですとアドバイスしていました。価値否定する相手の言動にきちんと「ノー」と言えること。何をされても我慢するのがいい社員ではない。いい社員と都合のいい社員は異なる。そのとおりですね。

しかし、それができない人もいる。できるように少しずつ自分を出していきましょう、ということなのだと思います。それでも新人が「それはできません」と言うのはとてもハードルが高い。控え目な人はなおさらでしょう。いきなり上司に相談するのも難しいかもしれない。やはり信頼できる先輩、心を開ける同僚、相談できる同期など、身近な話し相手が必要だと思います。私も慣れない異動で苦労していたときに、少し上の先輩に随分助けられました。個人対会社の構造ではなく、同僚の支えが必要です。「愚痴を言ったり、傷をなめ合っても進歩ないよ」という声が聞こえそうですが、それが自己防衛であり、知恵だと思います。まずはなりふり構わず、難局を乗り越えること。その上で、本当に会社が合わないと思ったら、早々に避難(転職)しましょう。逆に会社側は離職を防いで社員を定着させるためには、心理的安全性(安全に主張できる風土)構築が重要です。心理的安全性があれば、自然に「ノー」と言えますね。

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