理想の上司
今年2月に、明治安田生命が、「理想の上司」のアンケート結果を発表しました。対象(回答)は今春入社前の学生1100人と社会人880人です。結果(1位)は、男性が内村光良、女性が水卜麻美。お二人に共通する点はなんでしょう?メディアでの露出が多く、バラエティを中心に活躍しています。愉快で明るく、人柄も良さそう。相談にもしっかりのってくれ、よいアドバイスをもらえそうです。身近な距離感でしょうか。回答者に学生の比率が高いことも影響していると思います。
以前別の調査結果を見ました。そのときの回答者は、ほとんどが社会人でした。従って結果は異なり、男性が阿部寛、女性が天海祐希。ちなみに今回の明治安田調査では、天海祐希は2位で、阿部寛はベスト10ランク外。この二人は、頼りがいがあって、組織や後輩をグイグイ引っ張っていきそう。時には厳しい説教もしそうです。鍛えられつつ成長するような気がします。学生や新入社員の理想は「距離の近さ」、中堅社員の理想は「デキる信頼感」のようです。しかし理想と現実にはギャップがある。私が入社した時の上司(課長)は今の私よりも年齢は若かったですが、「初老のおじさんだなあ」という印象でした・・・。ごめんなさい、その後随分と助けていただき大変感謝しております。
息子が今年就職活動で、感染症の影響で大変そうでした。そんな中でも、各社人事部の採用担当者は、光り輝いて見えるそうです。まさに「理想の先輩」を配置している。そりゃそうです。「ああ、こんな先輩と一緒に働きたい」という思いが志望動機にもつながります。「なんかさえないなあ」という人が採用担当だと「やめておこう」となってしまう。だから当然、見た目も清潔感があって、ハキハキと元気がよく、受け答えもしっかりしている。私も以前人事部で採用責任者をしていましたが、そのとおりです(私じゃなくて担当者がね)。「〇〇さんに憧れて入社を決めました」という声をたくさん聞きました。ちなみに私は「責任者の人事おじさん」としての役割を果たしていました・・・。
明治安田生命の調査では、内村さん、水卜さんが5年連続の1位だそうです。一過性の人気ではなく、この二人には「上司」というよりも、人間的な魅力があるのでしょう。「理想の上司」を言葉で説明するのは難しい。部下が求めるものも人それぞれだし、上司(先輩)の個性も人それぞれ。リーダーシップのスタイルは、人の数だけあります。お互いの間で「よいリーダー・メンバー関係」を築くのが第一。そのためには良質な対話が必要、あらためてそう感じます。