デジタルトランスフォーメーション(DX)

昨年、経済産業省が、デジタル技術を使って経営変革に取り組む企業を35社選定し、DX(デジタルトランスフォーメーション)銘柄として発表しました。これ以外の企業の中にも、DX推進部署が設置されるケースが多くなっています。このDXって最近よく聞きますが、具体的にはどういうことでしょう?

まずDXの意味ですが、「進化したデジタル技術を浸透させることで、人々の生活をより良いものへと変革すること」だということです。さらに一歩進めて、「既存の価値観や枠組みを根底から覆すような、革新的なイノベーションをもたらすもの」という意味もあるらしい。一企業の取り組みを超えて社会全体をイメージしている。ちなみに英語圏では「Trans」を「X」と略すようです。

では、ビジネスだとどういうことになるのか? データやデジタル技術を活用して、①新しい商品・サービス・ビジネスモデルの創造、②プロセス再構築による生産性向上、③業務の見直しによる働き方改革、この3つを実現することです。経済産業省は、2025年までに結果を出せ、と煽っています。企業の具体的取組としては、既存システムの刷新、AIの活用、RPAの導入、IoTの推進、5Gの活用(4K・VR)などが上げられます。

一般企業だと、チャットボット(AI)やRPAが身近かもしれません。では、実際の事例を見てみましょう。スタバのモバイルアプリによるオススメ商品推奨。トヨタのクラウド型顧客管理システム。リコーのRPAによる分析業務自動化。セブン銀行の顔認証ATM開発。船舶の衝突リスク予測AIの開発。などなど。全体的にはRPAが多い印象です。

この手の話は、手段が目的化することに注意しなければなりません。世の中の流れや行政の圧に押されて、デジタル化自体が目的になりがち。当然その前に「解決したい課題」があるはずです。デジタル技術はあくまで手段。コスト、品質、手間などを総合的に考慮した上で導入します。とは言ってもぼやぼやしてるとテクノロジーに追いつけなくなる、競合他社の後手に回るという不安もある。遅れを取らないためには、学び、さわり、失敗し、経験を積むしかありません。このデジタル化の波は受け身になるとあっという間に置き去りにされます。AIやRPAをきっかけに、日常業務の中で自分事にして、少しでもDXを勉強・体感したいですね。

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