バタフライ効果
先日も書きましたが、私は以前放映していたNHKEテレの「奇跡の星」という番組を楽しみに観ていました。示唆に富んだ気づきの多い内容でした。地球という星に生物が存在しているのは、奇跡的な連鎖のおかげだと、つくづく感じます。宇宙飛行士が語ります。「全世界に、広く多様な生物が生存しているのではない。宇宙という暗黒の中に、地球というただ一つのオアシスがあるのだ」。地球上での物理、気象、地質などは、全てが繋がっている。そう考えて思い出したのが、「バタフライ効果」です。
「バタフライ効果」とは、些細なことが様々な事象を引き起こし、徐々に大きな出来事に変化していくこと。元々「ブラジルでの蝶の羽ばたきが、テキサスに竜巻を引き起こすか」という気象学から始まり、カオス理論に至った寓意的な表現です。学問的には予測困難性を意味しますが、日常的には映画などで「小さな伏線が終盤に大事件に発展する」ことを表します。これは日本の「風が吹けば桶屋が儲かる」に近いかな?
「バタフライ効果」は結果から逆引きするとよく理解できます。例えば、自分の子供がいる。その子は、自分と夫との間に生まれた。私と夫は大学時代に合コンで出会った。その合コンは友達の一人が急遽欠席になったので、たまたま参加することになった。友達の欠席の理由は腹痛だ。その原因は昼に食べた納豆だ。つまり我が子の存在は、友達の冷蔵庫の中に長々と居た納豆が発端なのです。極端に感じますが、実際そんなもんです。友達が賞味期限切れの納豆を捨てていたら、結果は変わっていたはずです。
ここからは実話。私は新卒で就活をしている時、A社とともにB社も強く志望していました。B社には大学運動部のOBが在籍していました(A社にはいなかった)。そのOBとは直接の面識はありませんでしたが、約束の上、B本社にOB訪問に行きました。で、すっぽかされました。連絡もつきません。受付で途方に暮れながら、腹が立ち、その時点でB社の就活を終了することを即決しました(結果A社に入社)。もしあの時会えていれば、自分の今は大きく変わっていたかもしれません。
バタフライ効果とは少しずれましたが、仕事や生活にあてはめると、「縁」と言えるような気がします。この会社で仕事しているのも縁、この部に所属しているのも縁、この人たちと仲間なのも縁。せっかくなら、単なる偶然と割り切らず、縁を大切に育てたいです。私もこれから「よい縁」を作れるよう意識したいと思います。