貢献→承認→信頼

こんにちは、うーやんです。私は「貢献実感と成長実感を高めて、気分上々でいきましょう」とよく職場で話しています。今回はこのうち「貢献実感」についてお話します。「貢献実感」に似た言葉に「承認欲求」があります。よく考えると似てないし、むしろ逆なんですが、ふわっと使うと混同してしまいます。貢献実感は「世の中やお客様、チームの役に立っているな」という実感で、承認欲求は「もっともっと周囲に認められたいな」という欲求です。前者の矢印は外向き(他者)ですが、後者の矢印は内向き(自分)です。

承認欲求はマズローの欲求段階説で有名になった表現。貢献実感は最近ようやく日本人に知られたアドラー心理学で「貢献感」という言葉で示されています。これって一見すると「承認欲求は自分本位で、貢献実感の方が正しそう」と思うかもしれませんが、そんなに単純じゃないし、本来比べるものでもありません。でも実際にはごちゃ混ぜで使われがちです。また承認が貢献の原動力になっている場合も多い。両者がつながって「貢献した結果、周囲に認められる」、これが社会人の素直なありようなのかもしれません。そして理想的なのは、「本人が一生懸命貢献し、リーダーがそれを心から承認する」という姿。本人貢献、リーダー承認が健全ですね。

人材育成の名言といえば必ず出てくるのが山本五十六(海軍大将:連合艦隊司令長官)の言葉。「やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ」。これには続きがあり、「話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば、人は育たず」。さらに続きがあって、「やっている、姿を感謝で見守って、信頼せねば、人は実らず」です。二文目のキーワードはやはり「承認」。三文目は「信頼」でしょう。

そういえば誰かが言っていました。「育成のためには、褒めるのと叱るのとではどちらがよいかとよく言うが、結論はどちらでもよい。その背後に『信頼』があるかどうかがすべてだ」と。なるほど、「貢献→承認→信頼」ですね。そしてそれがまた次の「貢献」につながる。さらにその流れが「成長」につながる。冒頭の話に戻りますが、「貢献実感×成長実感→気分上々」です。この中に上手に「承認と信頼」が入っていく。話が綺麗すぎるかもしれませんが、本日の着地とさせていただきます。

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