大河ドラマについて考える
NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」を毎回楽しみに見ています。面白いですね。三谷さんの脚本もいいですが、平家滅亡前後の鎌倉のドタバタを描いているのが興味深いです。元々頼朝、北条による粛清の嵐は合点がいかないことも多かったのですが、このドラマで少し理解が進みました(反対意見も多いと思いますが・・・)。頼朝が亡くなって、これからますます混乱を極めますね。
よく「歴史から経営を学べ」と言われます。歴史でも、政治や経済よりも軍事が面白い。命がけですからね。定番は、源平・戦国・幕末です。大河ドラマも基本は戦国・幕末が交互で、たまに源平を挟む。これが王道。ごくたまにこれ以外の時代がテーマになる場合もありますが、視聴率も取れないし、話がとても1年持ちません。さらに、視聴者はわかりやすい主人公が大好き。ちなみに大河平均視聴率の歴代一位は1987年放送の「独眼竜政宗」(主演:渡辺謙)で39.7%、二位は1988年放送の「武田信玄」(主演:中井貴一)で39.2%。この二つが群を抜いています。平均視聴率が40%近いとはすごい! あとの上位はみな30%前後です。1987年・88年と2年連続高視聴率で、この時期が大河のピークだったのかもしれません。最近の大河は低迷し、2000年代の作品で20位内に入っているのは2008年放送の「篤姫」(17位:24.5%:主演:宮崎あおい)のみ。これは大健闘ですね。
なお前作「青天を衝け」の平均視聴率は14.1%、前々作の「麒麟が来る」は14.4%。その前の「いだてん」(2019年)は8.2%で、歴代断トツの最下位です。まあこれはさすがに1年もたないですね。
さてそんな中、私が注目するのは12位の「太平記」(1991年:26.0%:主演:真田広之)です。しかし見ていません。鎌倉の最後~建武の新政~南北朝の争乱です。過去太平記を題材にしたのはこの1回のみと記憶しています。太平記は話がややこしいし、登場人物が入り乱れるし、天皇が動き回るので、描きづらいと思います。大河ドラマは見ていませんが、吉川英治の「私本太平記」や、漫画太平記(さいとうたかを)は読んでいます。大変興味深い物語。いつか大河のDVDを見たいと思っています。
さて、放映中の「鎌倉殿の13人」。現在の視聴率は12~15%程度です。決して高くはありません。でも面白い。今日もこれから放映なので楽しみです。権力を確立して、それを維持していくのがいかに難しいか、そんなヒューマンドラマを歴史で感じ取りたいと思います。