経営の勉強

会社員が将来幹部を目指す場合、経営のリテラシーを高める必要があります。若いうちは、目の前の仕事に全力投球し、早く一人前になって期待に応える必要がある。中堅になるに従って、高い目標を達成することで、会社に利益貢献する。それと並行してビジネスリテラシーを高めて、管理職昇格前に経営のイロハをわかるようにしたい。そのためには、どんな勉強が必要でしょうか。

経営とは様々な事業活動の総体で、概念と言えます。実務的には領域が分かれ、それが相互関連して企業経営のノウハウとなる。戦略策定、財務会計、人材マネジメント、情報システム、国際ビジネス、マーケティング・・・などなど。これら全てを深く学ぶことは難しいです。まずは自分の担当領域をしっかりマスターします。経理部なら会計、人事部なら人材、営業ならマーケ。その上で、視野を広げて学んでいく。自分が中小企業の社長なら、全ての領域を有機的に関連させて意思決定する必要があるわけです。その感覚・知識が必要。

それが理想ですが、実際は現実的な方法論が必要です。最近はビジネスリテラシー三種の神器として、金融・IT・語学が挙げられます。この勉強が必要なのですが、多くが不得意として格差が出るのが、財務会計です。これは心理的な苦手意識を自分で作っている場合が多い。実際はそれほどハードルが高いわけではありません。とてももったいない。用語もわからず、経営議論に参加できない(しない)人もいます。しかし学習としては商工会議所のビジネス会計検定の受験でほぼ解決します。3級から2級まで取りたい。会社に命じられることはないと思いますので、主体的に取り組みたい学習です。

さらに、会計以外に学習を広げる手段として、手っ取り早いのは「全部入りのタイトル」です。具体的にはMBAと中小企業診断士。科目が幅広く、経営全般を連鎖的に学習できます。特にMBAは語学も鍛えられるので強い。できれば2年間米国に留学したい。会社派遣なら、費用負担もあるし、留学中に給与が支給される場合も多い。ただし留学後に転職する人材が多く、最近は企業派遣が縮小傾向のようです。

留学や資格で経営リテラシーを体得する方法もありますが、そこに至るまでの負荷は大きいです。理想は、身近に経営リテラシーの高い人がいて、その人から指導を受けつつ地道に学習すること。実際、若いうちから経営知識をつけている人は「上司にアドバイスをもらって、いろいろ勉強した」というケースが多いです。信頼できる師匠からの薫陶は大きいですね。

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