リーダーシップスタイル

プロ野球セリーグは東京ヤクルトスワローズが6年ぶりに優勝しました。2年連続の最下位からの優勝、すばらしいです。ヤクルトは2015年にも、就任1年目の真中監督が2年連続最下位からリーグ制覇に導いています。高津監督は、昨年就任しましたが最下位。同じ監督で最下位から優勝するのはすごいと思います。選手時代の高津氏の印象は、抑え、シンカー、地味、私はそんな感じです。高津体制の元、今年優勝できた要因は何か? 強力打線と、投手の上手なやりくりです。先発ローテーションの間隔を長めに取り、調子のよい選手を中継ぎで巧みに起用。投手出身ならではの工夫。ヤクルトでは投手出身監督の優勝は初めてとのことです。

さて、高津監督のリーダーシップはどんなスタイルでしょう。人物的には、「大変明るい性格」らしいです。そういえば若い頃は、シーズンオフにバラエティ番組に出演して、はっちゃけてた記憶もあるな。影響を受けたのは、野村監督(ヤクルト)とギーエン監督(ホワイトソックス)とのこと。野村監督の厳格な予習復習、ギーエン監督の自由奔放、両方から刺激を受け、学びとしたそうです。就任初年度の昨年は、高い理想を追求して力み、チームの雰囲気も悪かった。今年は、コーチや選手に任せるところは任せた。ベンチに「一生懸命戦うという空気」が充満していたと言います。監督も「大丈夫!」を連呼し、大きなスタンスでチームを導きました。

私が思うに、高津監督のリーダーシップのポイントは「心理的安全性」の構築です。以前ブログにも書きましたが、サッカー日本代表監督がワールドカップ直前にハリルホジッチ氏から西野氏に交代しました。これで心理的安全性が格段に向上し、チームが立ち直った。高津監督がすごいのは、同じ人物で心理的安全性を再構築できたことです。元来「みんなで行こうぜ!」のタイプなんですかね。スタッフ、選手を信頼して任せる一方で、緻密な作戦(投手起用等)はしっかり創意工夫する。まさに野村監督とギーエン監督のいいとこ取り。全員野球が結果を出しました。ぜひ日本一を目指してほしいです。

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