新しいライフスタイル
新聞に「アドレスホッパー」についての記事がありました。この言葉は知りませんでした。一カ所に定住せず、転々と住まいを変えながら、働き、暮らす人たち。明確な定義はなく、本拠地を持たない人も、自宅を残したまま他の生活拠点を持つ人も、そう呼ぶらしいです。映画「ノマドランド」を観ましたが、あれはトレーラーで移動しながら暮らす人なので、少し違いますね。ちなみに映画でのせりふ「私はホームレスではなく、ハウスレス」が印象に残っています。
さてこのアドレスホッパー。テレワークの普及とともに広がっています。元々その流れはありましたが、感染症対策とともにさらに拡大。仕事、荷物、費用などが気になります。仕事については、想像どおりインターネット環境があれば大丈夫。そういう仕事を選ぶということです。少し出勤が必要だと、成り立たない気がします。荷物はスーツケースとリュックで、中はパソコン、着替え、洗面用具等。服や靴は最低限。居場所が変わるので、ネット通販は使いづらい。そして費用。各地のホテル住み放題の定額サービス(高い?)を使う、ネットで各地の格安ビジネスホテルを探す。とはいっても住民票がいるので、シェアハウスに拠点を確保したり、実家に移したりして、住民税を払っている。かなりお金がかかるなあ。体力もいりそう。放浪者とは違いますね。しかし、自由気ままで、発想転換、集中力、多くの出会いがあるとのこと。メリットのほうが大きいという考えです。「会社に行きたくない」という引きこもり系の人とは対照的で、エネルギッシュな人という印象です。
やはりその人の人生観、仕事観ですね。家族を持って全国回るのは現実的ではありません。仕事もデジタル系が中心で限られる。雇用契約はあまり適合しないので、業務委託契約になるでしょう。能力開発を会社に頼ることもできないので、自己責任、自己成長、腕の勝負です。経験値を高めて、人生経験を多様で豊かなものにするにはいいでしょうね。しかし長く続けるのは、現実的に難しそう。最終的には高度なスキルをつけて、気に入った地方に定住し、家族を持ち、ネットで都会の仕事をバンバン受注して、充実した毎日をおくる。そんな未来を想像します。おっと、最後はおじさんらしい結論になってしまった。60年近く生きてくると、想像力も保守的になります。ネガ探しは簡単ですが、ポジな可能性を発想できる力もつけたいなあ・・・・・と思いました。