2022年の雇用を考える
新聞に主要企業経営者の景気アンケートの結果が載っていました。今後の景気について、9割超の経営者が「回復する」と回答しています。回復の要因は、「個人消費の回復」が大多数を占めました。「感染抑制」、「設備投資の回復」と続いている。株価の最高値も3万円を超えると多くが予測しています。そういえば別の予測でGDPの値も非常に高かったですね。今年は「感染を防止しつつ、経済活動が回復する」と多くが考えているようです。
そんな中、飲食や製造では人手不足が広がっています。技能実習生や留学生らが感染症対策で入国を制限されている影響が大きいようです。それでも全体の長期失業者は増えています。なぜか? 雇用のミスマッチが背景にあるとのこと。デスクワークを失った労働者は似たような仕事を求める傾向が強い。しかし募集が多いのは、飲食、介護、建設など。実際、求人倍率は全体が1.15倍ですが、介護は3.70倍、建設は4.20倍です。一方一般事務は0.29倍で差が大きい。事務職を失職した人がハローワークで介護職を勧められるケースも多いようですが、なかなか難しいです。政府もミスマッチ解消に向けて、職業訓練制度の拡充などを勧めています。今後、景気回復に合わせて雇用の問題がさらにクローズアップされるでしょう。DX推進で、高度なIT人材も求められている。労働市場対策は、これからの大きな社会課題だと思います。