人間への共感
NHK大河ドラマ「晴天を衝け」が終了しました。最終回の視聴率は11.2%でかなり低かったです。史上最低だった「いだてん」に次ぐ低さだそうです。初回は20.0%でよかったのですが、多くの視聴者が離脱してしまいました。感染症や東京五輪で放送が中断されるなどの影響もありますが、それにしても低調。明治維新、渋沢栄一、吉沢亮と話題性が高かっただけに残念な結果です。なぜですかね。
「偉人伝」と「人間ドラマ」の違いだと分析されています。初回は、経済に関心のある人、企業の管理職などが多く見ていた。しかし途中で多くが脱落した。ビジネス上での生々しい場面がもっとあれば、最後まで見続けた人が多かったのではないかとのこと。「歴史の勉強をさせられている」という印象だったようです。まあ、不毛地帯や半沢直樹のようなドラマにはなりませんが、1年は長い。人物、人間への共感が必要ということです。命をかけた戦国武将や幕末志士などとは違って、経済界の立役者を描くのは難しい。「いだてん」に近い状況でしょうか。来年の大河は「鎌倉殿の13人」。北条義時を中心に描く、これも異色作です。台本は三谷幸喜。人間ドラマと、時代が上手く交差することを期待します。世の中の人は、「次が気になる展開」、「起承転結の転」、そして「人間」が好きなんだなあとあらためて感じました。