目標によるマネジメント
昨日、テレビで「二月の勝者」という番組の最終回を見ました。それまでも数回見ていましたが、面白かったです。小学生たちが中学受験で悪戦苦闘しながらも成長するというお話。受験塾が舞台で、先生たちと小学生の交流が描かれます。主役の塾長は「中学受験に必要なのは、父親の経済力と母親の狂気だ」と言い切ります。すごいですね。でもドラマはハートフルに展開します。私も子どもが受験したので、2月1日本番を迎える緊張感はリアルだった。ちなみに学校名はほとんど仮称でしたが、桜蔭と開成だけ実名だったのが不思議でした。
中学受験って大変ですね。高校受験と違って、完全に親子二人三脚です。早い子は4年生から塾に通う。場所によっては毎日のように親が車で送り迎えする。遊び盛りの子どもが、何年も受験勉強を続けるのは並大抵のことではありません。友だちとの遊びやスポーツも上手に両立したい。子どもがモチベーションを維持するには、やはり憧れが大事でしょう。「あの学校に入りたい」という思いが必要。だから、親は学園祭などに子どもを連れて行って、印象アップに努めます。校舎、グラウンド、施設、先生、生徒、部活・・・。私の子どもは6年の夏までサッカーを続けたので、目標の学校(高校)の試合を一緒に観戦したりしました(結果、その学校のサッカー部に中学・高校と所属しました)。
中学受験も目標によるマネジメントです。仕事と同じ。魅力的な目標があって、興味深いプロセスがある。そして途中経過に一喜一憂しながらPDCAを回していく。「受験→合格→入学→学校生活」という目標がなく、「将来に向けて今からしっかり勉強しなさい」と言っても無理でしょう。仕事では、目標管理するのはマネジャーの役割。親のように二人三脚とはいきませんが、管理だけではなく並走したい。魅力的な目標の提示と、プロセスの工夫。ここをしっかり心がけたい。でも最終的に頑張るのは本人です。中学受験でも、小さな子どもたちが一生懸命頑張ってる。塾帰りで駅にいる受験生を冷ややかに眺める大人もいますが、私は「頑張れ!」と心から応援しています。