審美眼を磨く

昨日、東京国立博物館に初めて行ってきました。美術史の勉強を始めて、行きたいとは思っていましたが、感染症の影響で延び延びになっていました。事前予約の上、感染症対策をして無事(?)鑑賞。3時過ぎに入館しましたが、展示がとても多く、閉館の5時までに全てを見ることはできませんでした。それでも大変刺激を受けました。東博は5つの展示館があり、多くの国宝・重要文化財を含む常設展示件数が約3000。とても見切れません。美術の教科書でよく見る、遮光器型土器、普賢菩薩像、雪舟山水画、多くの絵巻物などを見ることができました。ここにあったのか。一休宗純や徳川家光の自筆の書などもあり、興味津々でした。

私は美術館巡りが好きで、国立近代美実館、東京都美術館、国立新美術館、三菱美術館にはよく行きます。たまに東京都現代美術館、根津美術館、西洋美術館等にも行きます。しかしなぜか東博には行っていなかった。なんとなく、工芸品や仏像のイメージが強く、絵画の印象が自分の中で弱かった気がします。そんなことはありません。すごい所蔵です。1日かけてまたじっくり見たいと思いました。

前職はマーケティングの仕事が長く、広告制作では色彩の知識が必須でした。そこで東京商工会議所のカラーコーディネーター検定を、3級→2級→1級と受けた。勉強の過程で美術への興味が高まり、美術検定試験も3級→2級と取得しました。広告代理店のクリエイターやフリーのデザイナーとそこそこ対等に渡り合うには、美術の知識も必要でした。特に絵画。どうしても印象派やアールヌーボーに興味が向いていきましたが、最近は日本美術への関心も高まり、昨年はGoToを利用して、奈良興福寺、東大寺、薬師寺を訪問しました。そして昨日いまさらながら東博へ。

教養というと、歴史・哲学・文学・自然科学などが想起されます。もちろん美術も。若い頃は、ビジネスに直結するリベラルアーツに関心が行きがちですが、歳を重ねて少しずつ文化よりになってきました。趣味とは少し違うかな。教養を通じて審美眼を磨きたいと思っています。純粋に楽しいですしね。これからの時代、論理はAIに代替される一方で、人間は感性が重要になる気がします。たまに自分を刺激したい、あらためてそう感じました。

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