好奇心と危機管理意識

今年6月、アメリカ情報当局が、未確認飛行物体(UFO)に関する報告書を公表し、今後も調査を続ける方針を明らかにしました。2004年以降のUFO目撃情報(米軍などから)143件が、「データが不十分で結論が出せない」と説明しています。2017年にニューヨークタイムスが、国防総省のUFO秘密調査の存在をすっぱ抜き、その計画を国防総省も認めました。その後UFOの動画も公開。本格的な調査に乗り出していて、今回の報告書もその一環です。報告書は、UFO目撃情報の正体について仮説を立てています。①中国やロシアの新技術→秘密裏に米国に新入? ②鳥、気球、ドローンなど→パイロットの見間違え? ③氷の結晶などの自然現象→レーダーが誤って認識? ④地球外生命体の仕業?→報告書に言及はありませんでしたが、明確な否定もしていません。うーん、どうでしょう。

UFOと言うと、日本ではやや面白おかしく取り上げられがちです。私は、子どもの頃に見た「木曜スペシャル」などを思い出します。これに対して、米国一般市民は本気です(だと思います)。1947年にニューメキシコ州ロズウェル近郊にUFOが墜落し、軍が宇宙人の死体を回収したとされる「ロズウェル事件」に始まり、90年代から2000年代にかてては「ブラック・トライアングル」と呼ばれる黒い三角形のUFOが全米各地で目撃され話題を呼びました。真偽のほどは・・・わかりません。「UFOの正体は、地球外生命体の可能性が高い」と考える人が51%いる、という米国調査結果もあります。昨年は全米のUFO目撃報告件数が前年より約1000件増えています(約7200件)。外出制限で自宅にいる時間が長くなって、空を見上げる機会が増えたようです。

私の身の回りにも、「UFOを見たことがある」という人がチラホラいます。この議論の根底にあるのは、まず好奇心、そしてその先の危機管理意識だと思います。この思考ルートは大切です。好奇心をきっかけに「気づく力」を鍛える。そして、「チャンス&リスク感度」を上げる。機会を成長に活かし、危機を回避する。UFOそのものは置いておいても、好奇心を大切にする姿勢はこれから重要だと思います。しかし、ドローンが進化したら、ますますUFO情報が増えるだろうなあ・・・。

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