脳内物質からの学び

アマゾンのKindle Unlimitedで、非常に興味深い本を読みました。「脳を最適化すれば能力は2倍になる」(樺沢紫苑著)。著者の樺沢さんは、「インプット大全」、「アウトプット大全」で有名ですね。この本は脳内物質が仕事や能力にどう関与するか、というお話です。著者は精神科医なので科学的根拠もしっかりしており、勉強になります。脳内物質(正式には神経伝達物質)は脳の中で分泌され、その種類は50以上にもなる。その中でも特に重要な役割を担うのが次の7つ。ドーパミン、セロトニン、ノルアドレナリン、アドレナリン、アセチルコリン、メラトニン、エンドルフィン。

これでも多いので、私はこの本を読んで3つに注目しました。それは、ドーパミン、ノルアドレナリン、セロトニン。ざっくり言うと、①快を求めて、その刺激から分泌されるのが、ドーバミン。②不快を避けつつ、不快に備えるために分泌されるのがノルアドレナリン。③この二つを調整してバランスをとるのがセロトニン。①幸福/快感、②恐怖/集中、③癒し/平穏。こんな感じです。

では仕事にあてはめてみます。①ワクワクするチャレンジ目標を設定する→創意工夫しながら悪戦苦闘する→努力が実って目標を達成する→ドーバミンが分泌→幸せな気分→やる気がみなぎり成長する。仕事ならOKですが、パチンコ、酒、爆買いなどの依存症になると危険な物質でもあります。②非常に困難な問題や危機に直面する→恐怖を感じる→戦うか逃げるかを考える→ノルアドレナリンが分泌→(戦う場合)適度なストレスと緊張で集中力が上がる→力を出し切り難局を乗りきる。ただしこれは短期の瞬発力なので、長期にストレスが続くと心身不調になるリスクが高まる。③規則正しく生活する(早起きして日光を浴びる)→適度な運動とバランスのよい食事をとる→日ごろからリラックスを心がける→セロトニンが分泌→心が癒され、平常心を保てる。セロトニン自体がすごく効果があるわけではなく、ドーパミンの快感やノルアドレナリンの恐怖が暴走しないようにコントロールしてくれます。

では上司(リーダー)はどうしたらよいでしょう。ドーパミン型は「上手にほめる」タイプ。成功体験を積ませながら徐々に目標のレベルを上げ、要所でガッツリほめる。一方ノルアドレナリン型は「上手にしかる」タイプ。メリハリをつけて、要所でガッツリしかる。緊張感を維持しながら学びを深めます。結局この二つ「飴とムチ」か? そんなに計算高い感じではなく、根っこではしっかりした信頼構築が重要です。そしてセロトニン。これを意識するのは自分自身でしょう。平常心の維持は人任せにはできないですね。以上感想も含めて書きましたが、仕事や日常生活にも役に立ちそうな気がします。

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