リーダーシップについて考える

今回もリーダーシップについて考えます。以前、ジョン・P・コッターや蒲生氏郷を取り上げました。今回は「リーダーシップの旅」(野田智義、金井壽宏著)という本から学びます。ただし、やや古い本なのでご承知ください。

まずよくある「リーダーとマネジャーの違い」。リーダーは創造と変革に挑戦する。マネジャーは組織の安全性と持続性を維持する。これは優劣ではなく、どちらも必要。リーダー不在の組織は衰退するし、逆にリーダーしかいない組織は潰れます。ではリーダーはどうやって育つのか? 持って生まれたカリスマ性が必要なのか? リーダーシップ開発トレーニングが重要なのか? この本では「リーダーはなろうとしてなるものではない。結果としてなるものだ」と言っています。結果的にリーダーになった多くの人物も、計画的になったわけではない。なるほど。従って先天的か、後天的か、という議論に意味はない。百人百様の考え方があり、もはやリーダーシップ論は理論ではなく、持論である。結局、先頭で踏み出し、フォロワーがついてくるかどうか。

間違いなく言えるのは、リーダーにはエネルギーが必要だということです。以前お話した「ファーストペンギン」に近いのかな。また以前取り上げた「ヒーローズ・ジャーニー」にも言及しています。①旅立ち→②師匠・成長→③強敵・挫折→④努力・打倒→⑤凱旋。「リーダー=ヒーロー」ではないけど、一歩踏み出して、ハードルを越えて、成果を出す。このストーリーは共通かもしれません。ここで重要なのは「師匠との出会い」です。必ずリーダーには強く影響を受けた人物がいると思う。やはり人生や仕事には「薫陶」の要素が大きいですね。この本でも「リーダーシップは実際のリーダーにしか教えられない」と言っている。

私はリーダーに必要な力は、構想力、実現力、意志力だと思います。意志力とは「ルビコン川を渡る胆力」です(詳しくはWEBで)。リーダーシップの集合研修などでは、よく最後に「結局リーダーシップは人間力だ。必要なのは徳望だ」と言います。まあそう言ったらそうなんですが、難しいですね。やはり孤高ではダメで、後ろからフォロワーがついてきてほしい。一匹狼とリーダーは違います。ThinkingとDoingの土台になるのがBeing。自分の価値観を持って、一歩を踏み出したいですね。

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