書く技術
「文章を書いて、誰かに何かを伝える」。今回はこの「書く技術」をテーマにお話します。と言っても、私もエラそうには語れません。一般的に言われていることを中心にまとめてみました。現在、私たちは感染症対策でリモートワークが多くなっています。今まで直接話していたことを、今後は文章で伝えなければならない。いかにわかりやすく、いかに説得力高く文章を書くか。そして、その文章で相手に具体的な行動を起こしてもらう。そのためには基本的な型とスキルがいります。
まず大きなポイント①。要素に、Why、What、Howが必要。なぜするか(目的)、何をするか(アクション)、どうやってするか(方法)。次にポイント②。構成は大から小へ。全体を示した上で部分の説明に入る。サッカーを知らない人にいきなりオフサイドの説明をしてもダメですね。これホールパート法とも言います。この二つの基本を押さえる。
その上でいくつかの型があります。今回は代表的な3つをご紹介します。PREP、起承転結、PASONA。PREPは、主にビジネス文書です。①Point(結論)→②Reason(理由)→③Example(事例/証拠)→④Point(結論)。非常に論理的かつ端的な構成で、流れがスピーディです。ただしお話としてはつまらない。次に、起承転結。これは最初のネタバレを避ける物語的な構成です。自主提案などで使います(広告会社の提案などに多い)。うまくいけばドラマチックで魅力的ですが、すべると「回りくどいな、結論を言え」となる。最後はPASONA。これはセールス特化の型です。①Problem(問題)→②Agitation(扇動)→③Solution(解決策)→④Narrow down(絞込)→⑤Action(行動)。問題を提起し、煽り、解決策を提示し、限定感を出し(数量・期間)、行動を喚起する。DMやWEB広告でよく見ます。ややあざといですが、マーケティング的には極めて有効な構成です。
さてその上で、読みやすい文章のスキルをいくつかご紹介しましょう。①一文の長さに注意する。長いのはNGですが、短文の連打もダメ。適度な長さを体得しましょう。②3回以上同じ文末を繰り返さない。・・・しました。・・・しました。・・・しました。小学生のような文章になり、幼稚に感じます。適度に「体言止め」を混ぜるのも有効。③接続詞を多用しない。特に同じ接続詞はNG(これも幼稚になる)。④適度に箇条書きを使う。ただし使いすぎると無機質で機械的な印象になる。⑤漢字の比率が高すぎないようにする。⑥読み手がわからない言葉は使わない。以上の6つはスキルというより注意点ですね。これからは文章表現の時代。書く力・技術が求められます。まずは『受け手(読み手)ファースト』、この意識が大事ですね。