日本地理を学ぶ
新学習指導要領で、小学校3年から4年の社会で47都道府県の名称と位置を学習することになったそうです。え、今まで習ってなかったの? そうみたいですね。確かに都道府県の名前くらいは知ってるけど、場所はわからないでしょう。大人でもそうです。私も昨年熊本に出張しましたが、場所はよくわからなかった。博多-熊本が九州新幹線で40分なんて初めて知りました。
私は大学まで東日本で育ったので、西日本の知識がほとんどありませんでした。そのまま就職。当時は入社前に、新入社員の配属一覧表が郵送で送られてきました。手書きのコピー用紙を下宿でどきどきして見たのを覚えています。事務系の上から順に本社配属、次に支社配属が記載されてました。あれ?ないぞ。最後が工場。北から北海道、東北、まだないぞ。そしてついに発見、岡山!? まったく知識がありません。広島より手前か。岡山と言えば・・・何も思い浮かばない。そして赴任しましたが、瀬戸内式気候で大変よいところでした。そこで数年勤務して、ある日課長から異動の内示がありました。北陸支社!金沢? まったく知識がありません。岡山より東京に近いのか? わからん。金沢と言えば・・・何も思い浮かばない。そして赴任しましたが、日本海式気候で大変よいところでした。そこで数年勤務しました。住めば都で、20代~30代前半のよい社会人生活だったと思います。
さて小学生の社会科に戻ります。社会って自分を中心に時間と空間を学ぶことだと思います。まず今ここ。自分が今暮らしている現代の生活、住んでいるこの地域を学ぶ。そこから広がって、時間は歴史、空間は地理としてさらに学びます。今思い出すと日本地理って面白かったですね。瀬戸内海は天候がよく降雨量が少ないので、香川県にはため池が多いとか、日本海側は冬場の降雪量が多いので、道路に融雪装置が設置されているとか。実際ありました。冬は靴びちょびちょです。そう、座学でイメージを膨らまして、興味を持ち、いつか実際に現地へ行って、その風土に触れる。ああ旅ですね。仕事によっては、住むこともあるでしょう。
誰かが言っていました。これからの時代のキーワードは、「人、本、旅」だと。人から刺激を受け、本から知識を得て、旅から自然・文化を学ぶ。これ全て教養です。「テレワークで業務に支障がないと会社が認めた場合は、単身赴任を解除する」と発表した会社もあります。今後は全国転勤というスタイルは減っていくのかもしれません。だからこそ空間的な想像力を鍛えて(地理を学んで)、旅に出たいですね。