課題解決と貢献実感
私は、「貢献実感と成長実感を高めて、Happyな気分でいよう」、「そのためのベースは『チャンス&リスク感度』で、推進エンジンは『適切なPDCA』だ」と考えています。ちなみに『適切なPDCA』は、「課題→仮説→実験→評価→修正」です。4つじゃなくて、5つなんです。今回は、「課題」と、「貢献」について取り上げます。
まず「正しい課題の設定」が何よりも重要。よく言われるのは「課題は具体的で、結果を測定できる必要がある」。そのとおりです。そして「少し背伸びをして、なんとか達成できるチャレンジ課題(目標)が成長につながる」。これもそのとおりです。その上で考えてみます。今取り組んでいる課題は、「明確に解決できた状態」をイメージできるでしょうか? 具体性や測定可能に近いですが、もっと言うと、「抽象的で、解決できない課題ではありませんか?」という問いになります。「計算処理の精度アップ」、「業務のさらなる合理化」、「能力の向上」、「組織力の強化」、「会社の繁栄」、「人類の平和」・・・。抽象的すぎるだけではなく、もしかしたら「解決できない課題」かもしれない。よい課題は、設定した段階で半分程度の解決方法がイメージできている状態だとも言われます。
人は、考えているのではなく、悩んでいる場合が多い。実は解決できる課題を『考えている』のではなく、解決できない課題に『悩んでいる』のではないか? ということで、「正しい課題設定」からスタートして『適切なPDCA』を回しましょう。そして、課題が解決すると各段に貢献実感が高まります。「組織の役に立った」という実感は、自己肯定感のアップとストレス緩和につながります。達成感は気分いいし、自分に自信がつく。だから成長実感につながる。
ではストレス緩和とは? これは科学的です。人間は他者の役に立つと、オキシトシンとう脳内ホルモンが分泌される。このオキシトシンは愛情ホルモンとも呼ばれ、元々は女性の出産や育児に関連するものです。心が癒され、ストレスが緩和する。花王もメリーズのHPで、オキシトシン効果をアピールしています。日常の仕事では、仲間やチームの役に立つという経験によって多く分泌されるそうです。在宅勤務が多くなる時こそ、チーム貢献、仲間の手助けをして、ストレスを緩和しましょう。ということで、課題解決と貢献実感がつながりました。繰り返しますが、「正しい課題設定」からスタート。これが大事ですね。