ビジネスセンス
最近、「磨く」という言葉をよく聞きます。先日紹介した書籍「運気を磨く」もそのひとつ。他にも複数の書籍で目にしました。「自分探しではなく、自分磨きをしよう」、「ないものねだりではなく、あるもの磨きをしよう」などなど。さて、仕事やビジネスで「磨く」というと何を想像するでしょう?
ビジネススキルや専門性などでしょうか。これらは磨くというよりも、高める、強化するイメージです。なんとなくですが、「磨く」がしっくりくるのは、ビジネスセンスだと感じます。センスを磨く。磨くとは「輝くようにする」こと。なんか憧れる感じですね。では「あの人、ビジネスセンスあるなあ」ってどんな人でしょうか?
私たちは「センス」というと「生まれながらにして持っている才能」のように考えがちですが、決してそうではありません。ビジネスセンスも仕事をしながら徐々に鍛えられていくものです。私が思うビジネスセンスのある人は、「そこに気づくか」という人ですね。つまり、感度、発見、気配り、仮説、先回りなど。そしてそれを発信して伝えることのできる人。
一方でセンスの乏しい人は、「へー」と言って後からついて行く人。「発見」や「先回り」ができない人。多くを気づく人と、ほとんど気づけない人では、時間とともにその差は膨大になります。で、磨くとは、その気づきをほっとかずに発展させること。「じゃあ他にもあてはまるかな?」、「だとするとこの先これが流行る?」、「同じようにあの人も喜ぶかも」などなど。「見通し」かな。気づき→見通し→発信。これができる人は「センスあるなあ」と思います。
ちなみに、ビジネスパーソンが選ぶ「仕事センスがありそうな有名人ランキング」というものがあります(産業能率大学)。2018年11月調べでかなり前のデータですが、参考に紹介します(2617人回答)。1位:指原莉乃、2位:マツコ・デラックス、3位:ムロツヨシ。その主な理由を総合すると、こんな感じです。「様々な期待役割に柔軟に応えて、状況に合った反応ができる」。うーん、これだけだと「上手に立ち回る人」になるけど、それに加えて「人に好かれること」が大切なようです。
ビジネスセンスを磨くことは、すなわち「感度と人間性を磨く」ことになるような気がします。じゃあ、どうやって磨けばいいの? 好奇心をもって人と対話することだと私は思います。「好奇心→感度」「対話→人間性」。これで経験値を積むことがやはり基本ですね。